2011年3月28日月曜日

2011.03.25 「回転木馬 四」〜シューマンに寄せる物語〜

 朝になると、昨夜のことはまるで遠い夢の中の出来事のように思えました。時折美しいメロディが聞こえてきますが、音楽家の家は相変わらずぶ厚いカーテンに閉ざされたままです。そして夜になっても、音楽家も木馬も庭に現れることはありませんでした。
 女の子は、音楽家のことが気になって仕方なくなりました。お隣に住んでいるのに、たった一度、月が美しい夜に会ったきりなのです。毎日毎日待ち続け、そしてようやくひと月後の夜、庭に音楽家の姿を見つけました。女の子は嬉しくなって庭に飛び出しました。この不思議な音楽家のことが大好きになっていたのでした。



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つづく
しのはずり

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